勉強したくない子のための時間術2

思春期学習

前回は休憩時間を増やすことによって、勉強時間を少しでも多く確保する〝逆ポモドーロ〟のテクニック(テクニック??)をお伝えしました。


今回は勉強〝量〟から〝時間〟を生み出すテクニックです。

〝短い勉強時間〟という点では前回の逆ポモドーロと同じなのですが、今回はさらに一歩進めて、目標を立ててから、その目標を実現するための時間を算出していきます。

〝短い時間〟縛りなので設定する目標は小さく、勉強量も少なく。
でも確実に達成感は得られるので、勉強へのモチベーションが上がりやすくなります。

我が子も〝THE 三日坊主〟なのですが、三日坊主も手を変え品を変え、何度も続けていけば確実に学力はついていきます。千里の道も一歩から、小さな一歩一歩を重ねて大きな成績UPを狙いましょう。

親の希望を明確にする

親が

勉強しなさーーーい!!

というのは
往々にして子の成績が親の期待よりも低いからです。

親は成績を上げてほしい、
子はどこまで勉強したら小言を言われなくなるのかわからない。


〝勉強〟という名の無限の闇の中で
ターゲットがどこなのかもわからず、
仲間同士で戦っているようなものです。
えぇ、もちろん我が家もそうでした
ターゲットは親でもなければ子でもないのに。



この勉強という名のゲームルールを理解し、
ターゲットを絞り込むためには
まずは親の期待値がどこなのかをハッキリさせる必要があります。


自分がガミガミ言わずに
安心して子を見守れるのはどんな状態なのか。
子がどこまで勉強したら、
どんな結果を出したら褒めてあげられるのか。

改めて考えてみると



などなど、次々に頭に浮かんできて
子に対しての欲深い自分に気づくかもしれません。
ただ、具体的に考えれば考えるほど
無限に続くと思われた勉強闇の中でも視界はクリアになってきます。



ふわっとした、あやふやな期待値では
子への勉強して欲しい欲は無限に続いてしまいますが、
親だってできれば安心したいし、思う存分我が子を褒めちぎりたい!
目標値がないばかりに
いつまで経っても〝勉強しなさいループ〟から抜け出せないのはもったいないです。

小さな目標を立てる


こうして数々出てきた目標の中から
始めは現時点で子がクリアできるようなものを選びます。
クリアできそうな目標がなければ、
その大きな目標をクリアできそうなレベルまで細分化します。
目標が大きすぎると子のやる気はガタ落ちですから。


最終的な目標は高くとも、
まずはごくごく小さな目標を。
ここも勉強嫌いさんにはスモールステップで挑むのが得策です。


また、始めのうちは具体的な期待値のほうが実現しやすく、
親子ともに達成感が持てると思います。

内申点◯点UP!

と言われるよりも、

次の 国語の小テスト 8割以上!

など小さく、かつ期間や教科、目標値が具体的で
ちょっとだけがんばればできそうなもののほうが伝わりやすく、
子も乗ってきてくれやすくなります。




親の期待はココ!
ココさえできたら満足!!
と大まかな目標が決まったら
子に、この目標ならいかがなものかと打診します。

子の返答によっては
目標を下げたり、
子の意見を取り入れたりすることもあるかもしれません。
達成できたら〇〇してよ、など報酬の交渉をしてくる可能性もアリですね。


ここは思う存分、両者で条件をすり合わせてください。
先は長いので、親サイドがちょっと妥協してあげるのもいいかと思います。
子が毎回値引きを要求してくるようなら、
次回の目標決めの時は値下げ前提の上乗せ価格で提示するのも大人の汚い賢い手だと思います。


実行プロセスも細分化


こうしてお互いの納得の目標ができたら
あとは目標に向かって勉強するだけ。
勉強するだけなのに…



勉強嫌いはやらないのですよ。
三日坊主、または目標を立てただけで終わってしまいがち。
親子ですり合わせた条件なので
実行のハードルは下がっているはずなのですが
それでもなかなか手につかない。
小学生ならともかく、中学生の勉強嫌いは筋金入りです。



ここでようやく時間術!!
目標を実行するための時間の確保まで
親子で確認できたら実行のハードルはさらに下がります。



〝1日5分集中して勉強する〟
という目標ならばタイマーで時間を計るだけでよいのですが、


〝小テストで8割とる〟
という目標ならば
8割取れるだけの勉強量を確保しなくてはいけません。


どれぐらいの問題を解いたら実現できるか、
何回教科書を読んだらいいのか、
ワークを1周するのか、2周するのか、もっと必要なのか。
ワークは1回書いたら2周目からは読むだけでいいのか、解くべきなのか。

手探りでもいいので大体の勉強量を想定してみます。


ここがちょっと面倒なのですが、
目標を小さく細切れにしておけばタスクも少なく
親の手助けなくとも子が自分で勉強量を算出してくれるかもしれません。
コツはあくまでも目標を小さく細分化しておくことです。



短い時間でできると思わせる


この勉強〝量〟をもとに
1日、火曜と木曜、1週間などなど、設定した期間内での勉強時間を決めます。
例えば、翌週の小テストの範囲がワーク2ページ分なら



1週間で2ページを2回解く
     ↓
1回1ページとしてそれを4回
     ↓
1ページにつき約10分かかるので
     ↓

1週間で約40分



1週間で40分だけ勉強すればいいね!

といえば、我が子なら

1週間で40分でいいの?
(=それ以外は遊んでいてもネチネチ言われないの?)
なら、やってもいいわ〜




とか言います。
あとの時間管理は子におまかせ。
親は子の結果(勉強したノートやプリントなど)だけ
確認します(確認をしないと挫折することが多い)。

子の自主管理に任せる部分も多く
最初はできたりできなかったりですが
目標や期間を細分化すればするほど成功率は高いと思います。


そしてタスクができたら、一褒め。
結果が出たらもう一褒め。
すごいね!の称賛が先生や友人からもらえるようになったら
気分良く勉強してくれる時間も増えます。


まとめ


今回の時間術は

親の期待値をクリアにする
    ↓
細分化した目標を子とすり合わせ
    ↓
目標から勉強〝量〟と〝時間〟を算出
    ↓
子に〝少ない時間でできる〟と認識させる
    ↓
時間を計る、取り組んだノートやプリントを親が確認する


と、子に少ない時間で効果が期待できることを
実感してもらう時間術でした。


細分化されている分、親の手間はかかるのですが
闇雲に勉強しろと言うよりだいぶ楽です。


最初にちょっとがんばって軌道に乗せてしまえば
短期の小さい目標だけに、やればやっただけの結果は出るので
子の勉強へのモチベーションも上がります。


大量に思える中学生の勉強も
細分化してしまえば一つ一つは少ないもの。
勉強嫌いの子にとっては全教科全分野で満点を取る必要はないので
まずは少しずつ嫌いを好きに、
そして小さな得意を増やしていきましょう。



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